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新幹線を降り、歩いて避難する訓練参加者=14日午前1時42分、笠岡市有田


 巨大地震で山陽新幹線が脱線したとの想定で、JR西日本による乗客の救護訓練が14日未明、笠岡市有田の同新幹線高架周辺で行われた。県警、消防を含め約240人が参加。救助や避難誘導の手順を確認した。

 広島県沖でマグニチュード7・5の地震が発生、新倉敷―福山間の下り線を走行中のこだま(8両編成)が停電し、1両目が脱線して乗客が車内に取り残された―との想定。営業運転終了後の午前0時40分ごろ、車内に緊急地震速報を流して始まった。

 駆け付けた救急隊員や警察官は整備用ゲートから線路内に入り、重傷者に応急処置をして担架で救出。JR社員は乗客の安否を確認するとともに、車外へと誘導し、発生から約1時間20分後に全員が避難した。

 JR西日本新幹線管理本部の久徳昌史次長は「細かい課題はあるが、警察、消防などと連携を確認できた。今後も訓練を繰り返し、万が一に備えたい」と話した。

 新幹線を使ったJR西日本の救護訓練は2005年の尼崎JR脱線事故を機に始まり、岡山県内では4回目。
(2017年11月14日 21時16分 更新)
http://www.sanyonews.jp/article/627741/1/?rct=area_syuyo1