野生のものは絶滅したとされるヒガンバナ科の「ムジナノカミソリ」に似た植物が、
佐世保市の離島、宇久島に数多く自生していることが分かった。
高知大農林海洋科学部の島崎一彦教授=花卉(かき)園芸学=などが詳しい調査を進めている。

宇久町観光協会によると、9月は開花のピークで、
島北西部の農道沿いや畑、放牧地にオレンジ色の花を咲かせている。

ムジナノカミソリは、同じヒガンバナ科の「キツネノカミソリ」に酷似していることから、
キツネ同様に人を化かすとされるムジナ(アナグマ)の名が付いたという。
カミソリは細長い葉の形に由来しているとされる。
かつて宮崎県日南市に多く自生していたが、環境省が2007年に野生絶滅種に選定している。

島内の元中学教諭大岩保雄さん(74)が約10年前に発見した。
3月に現地調査した島崎教授によると、100株以上は自生しているとみられる。
ただ、ムジナノカミソリに比べて開花時期が約1カ月遅いことから
「絶滅種とは別の種の可能性がある」として、今後DNAの解析などで調べる。

島崎教授によると、同様の植物は、対馬市にも自生しているという。

写真:宇久島の放牧地にはムジナノカミソリに酷似した植物が、オレンジの花を咲かせている
http://www.nishinippon.co.jp/import/nagasaki/20170914/201709140003_000.jpg

以下ソース:西日本新聞 2017年09月14日 06時00分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/358361