室蘭工業大学オリジナルの鋳造ジンギスカン鍋の造形をそのままクッキーにした、新たな製品開発が進んでいる。
清水一道教授(機械材料学)とナニナニ製菓(庭山貴行店主)が協力し、
おいしさと鍋の質感をいかに出すかを追い求めながら試作を重ねており、月内の完成、製品化を目指している。

同大のジンギスカン鍋は北海道をかたどったデザイン。
同大と同製菓、同大生協の連携で大ヒット商品となった「鐵(てつ)の素クッキー」に続く開発で、
今回はジンギスカン鍋クッキーの試作に1カ月前から取り組む。

清水教授が、ジンギスカン鍋の3次元データを測定し3Dプリンターで逆の型を製作。
アルミニウム板を削って、たい焼きのような金型を作り同製菓に持ち込んだ。
「ジンギスカン鍋は文鎮も作っており、鐵の素クッキーの次はこれと考えていた」という。

「通常のクッキーは生地を平らにして型を抜いて装飾や砂糖を覆って重ねる。
 焼き印を入れることはあっても、金型でそのまま焼く製法は珍しい」(庭山さん)。
鍋の質感を出すため、体に良いともいわれる高知産の天然竹炭で黒色を、
黒ごまを入れて表面の質感を出すなど試行を重ねている。

最もこだわるのは味だ。

庭山さんは
「面白いだけでなく、おいしくないともう一度食べてもらえない。
 サイズも大きければ厚さが出て食べにくくなる。良いバランスをパティシエが探っている」といい、
1人で食べても飽きない大きさを模索中だ。
現在幅6センチと12センチで試している。

7月8日に札幌市で開かれた同大のイベントでこのクッキーの試作品を披露し、参加者から好評を得たという。
清水教授は「パッケージは透明にして鍋が見える形にしたい。8月中に完成させたい」と、
地元菓子店との共同開発第2弾に注力している。

写真:開発中のジンギスカン鍋クッキー(手前左)と金型(同右)、本物の鍋(奥)を手にする清水教授(右)と庭山さん
http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2017/08/09/20170809m02.jpg

以下ソース:室蘭民報 2017年8月9日(水)
http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2017/08/09/20170809m_02.html