中国が狙う「金融強国」、日本に危機

巨額の投資マネーを引き寄せる国際金融拠点として世界に冠たる力を誇る米国に
中国が迫ってきた。英国の欧州連合(EU)離脱の動きがロンドン金融街に影を
落とす一方、中国の習近平政権の政策も追い風に、香港が急速にマネーの吸引力を
強めている。米中のはざまで、東京証券取引所を核とする日本は存在感を守れるのか、
分岐点に来ている。

 ■NYと並ぶ金融センターに
「中国と世界を結びつけ、アジアの取引時間帯で世界のリーダーを目指す」
香港取引所の李小加最高経営責任者(CEO)は2月28日、2021年までの3カ年経営計画を発表。
この中で中国本土との株式や債券の相互取引を一段と強化すると宣言した。