天皇にごまかしの報告をしていた軍部

昭和17年4月18日、ドーリットル隊に依る東京空襲。
東部軍司令部は「敵機墜落数は9機」と発表し、
杉山元参謀総長も同様の奏上を行った。
ところが、東部防衛総司令官であった東久邇宮稔彦王は、
天皇から「真相を報告せよ」と詰め寄られ、
「敵機は1機も撃墜できませんでした」と明かしたのである。
こうした事例が積み上がり、天皇は相当の不信感を抱いていた。