2018-05-29 07:12
 中国メディア・東方網は27日、「台湾には、日本人を神として祭っている廟がある」とする記事を掲載した。

 記事は、「中国では多くの人が仏を信じており、仏教が全国に広がっている。寺や廟も全国に分布しており、例えば河南省洛陽市の
白馬寺や北京郊外の臥仏寺などには観音菩薩像が安置され、長い歴史によって天下に名を馳せるほどの深い文化的蓄積を持っている」と紹介した。

 そのうえで、「しかし、台湾にある廟には第2次世界大戦で戦死した日本空軍の兵士を祭った廟があるのだ。その名を鎮安堂飛虎将軍廟と言い、日本の軍人を神として崇めている数少ない廟なのである」とした。

 そして、台南にある飛虎将軍廟のいわれについて紹介。「祭られている日本兵は杉浦茂峰という名で、日米両軍の空中戦時に搭乗していた飛行機が撃墜され、
墜落死したと言われている。墜落地点は廟がある台南市だ。話によれば、杉浦の戦闘機は尾翼に被弾して急激に高度を下げたが、
村落に墜落して住民たちに重大な被害が出るのを防ぐために飛行機の向きを変えたが、その影響で脱出が遅れて廟がある地点で死んだというのだ」と説明している。

 さらに「戦争が終わってから数年後に、現地の多くの人が『白い服を着た人がいつも魚の養殖池付近をウロウロしている。
はじめは泥棒かと思ったが、近づこうとすると人影が見えなくなってしまう』と口々に語るとともに、夢にさえも出てくるといったことが多く起きたという。
やがてそれが戦死した杉浦の霊であると判断が下され、飛虎将軍廟が建てられた」と伝えた。

 記事は「この信ぴょう性については、われわれは知る由もない」と評している。1971年に廟が建立されてからすでに47年が経過した。
現在では廟を守る人びとは台湾の日本統治時代を知らない世代だというが、日本が、台湾がということではなく、「住民の命を守るべく犠牲になった」
という純粋な精神を語り継いでいきたいと考えているようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

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