2018年5月11日 21時30分
(写真)
アン・V・コーツさん - (C)Amanda Edwards / WireImage / ゲッティ イメージズ


 映画『アラビアのロレンス』で第35回アカデミー賞編集賞を受賞した女性編集者、アン・V・コーツさんが、5月8日(現地時間)カリフォルニア州のウッドランド・ヒルズの病院で、92歳で亡くなった。Wrapほか複数メディアが報じている。

→【写真】アン・V・コーツさんがアカデミー賞を受賞した『アラビアのロレンス』

 コーツさんは、英国のサリー州ライギット出身。ウィリアム・ワイラー監督の映画『嵐が丘』に影響を受け、宗教的な映画を制作するプロダクション・カンパニーでアシスタントとして働き、そこで編集を学んだことからパインウッド・スタジオズの編集アシスタントとして雇われる。

 その後、デヴィッド・リーン監督と組んだ『アラビアのロレンス』、『オリエント急行殺人事件』(1974年版)、『エレファント・マン』、『チャップリン』、『アウト・オブ・サイト』、『エリン・ブロコビッチ』、
『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』などを編集してきた。2007年に英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)から友愛賞を授与され、2016年にはアカデミー賞名誉賞を授与された。

 アン・V・コーツさんは女性編集者がわずか2割以下だった時代に、先駆者的な存在としてハリウッドの第一線で活躍してきた。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)
https://www.cinematoday.jp/news/N0100695