2018年4月4日 08時07分
(写真)
鹿せんべい店の前に設置された看板(奈良市で)


 奈良市の奈良公園で外国人観光客らが鹿にかまれる被害の急増を受け、奈良県は3日、「鹿せんべい」をあげる際の注意点を3か国語で示した看板を、主に公園内のせんべい販売店24か所に設置した。

 縦1メートル、横30センチの「鹿からのおねがい」と題した看板に、日本語、英語、中国語でイラストを交えて説明。鹿を怒らせないように、鹿せんべいを「じらさずにすぐちょうだい!」と訴えている。
鹿せんべいを食べきってもしつこく服などにかみついてくることがあるため、両手を広げる「シカサイン」で、なくなったことを示すようアドバイスしている。

 奈良公園での被害相談は、2013年度は50件だったが、17年度は過去最多の180件に増えた。うち外国人は約8割に上る。

 約30年間、せんべいを売っている女性(64)は「写真を撮ろうとして、じらしてかまれる人が多い。注意点を学んで、楽しく観光してほしい」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20180404-OYT1T50005.html