「先生から『休み時間や給食中はできる限り話さないで』と指導されている。
私のような転校生は、おしゃべりができないと友達がつくれないのに」。
認定NPO法人カコタムが運営する中高生向けフリースペース「ゆるきち」(札幌市東区)
を利用する中学2年の女子生徒は不安げに話す。

「体ついていかない」
 中学1年のとき、友人とのもめ事をきっかけにうつ病のような症状が出て不登校になった。
両親が離婚し、この4月に転校した。「新しい友達がつくれる」と期待していた最中に感染が拡大。
休校期間中に生活リズムが崩れ、朝方まで寝付けなくなった。

 学校は今月1日から再開されたが、生徒が蛇口に触れないで済むよう、
休み時間に水が出しっぱなしになっている手洗い場は「異様な光景」に映る。
「先生は『体調が心配だったら休んでいいよ』と声を掛けてくれるけど、
授業が進んでしまうのが心配で休めない。体が全然ついていかない」と表情を曇らせる。