48年に移住した長老のリディヤ・ジミナーさん(73)によると、当時は「日本人」が
村に残留していると思っており、「(中でも)先住民族だったと知ったのは、旧ソ連解体後、
日本の研究者らが訪れてから」。

現在、戦前の建物は残らないが、村を流れる川は「オチプハ」と名残をとどめ、
夏にカラフトマスが群れをなして遡上(そじょう)するという。
「私たちも山菜や魚を捕って生活してきた。先住民族とさほど変わらぬ暮らしを続けたのかもしれません」