第5回「札幌駅前通北街区のビル建設〈西4丁目@〉」
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同じ札幌駅前通の北街区でも西3丁目と西4丁目ではビル立地の経緯が異なる。
小区画の民地が並んだ3丁目は小売店舗を中心に街区を形成し、その区画を共同化しながらビル化が進められた。
一方、西4丁目の多くは開拓使時代からの大区画が残り、行政機関の庁舎や官舎の跡地をそのまま活用した大規模ビルの建設が相次いだ。

 ■存在感放つ伊藤ビル
北4条西4丁目の伊藤ビルは1962年8月着工、63年12月に完成した、駅前通を代表するビルだ。
築後50年が経過した伊藤組の社屋を現地で建て替えたビルで、設計が固まったことを報じる1962年6月12日付の見出しは
「華麗なルネツサンス様式で」とある。規模はSRC造、地下2地上9階塔屋3階、延べ1万1476m²。
外部は1、2階に花こう岩を張り、3〜9階は耐寒タイル仕立て。風格ある姿は今でも存在感を放ち続けている。