北海道は、ある意味日本で最も冬が暖かい。

北海道では、外気温の年較差は大きいが、室温についてはコンスタントに20〜25℃くらいで、平準化されている。
冬でも家の中ではTシャツ1枚でアイスをという話は有名になった。 実際アイスの消費量は冬に多くなる。
今は、エネルギーコストや高気密・高断熱化の影響で、昔ほどガンガン焚くことはなくなり、
室内で薄着をしたり、アイスは食べても、Tシャツ1枚という人は風呂上りはともかく、少ないだろう。

かつての家は断熱性もなく、安価な石炭をどんどん焚いて暖をとっていた。
スイッチで、調節できる時代でもなく、部屋全体を暖めるのに、ストーブのそばだとかなり熱くなる。
火力を弱めようと空気の供給を抑えようとすると煙・匂いが出るなどの問題もあった。

これらの環境を通じて、高度成長期に石油に移行しても、高気密住宅も普及していない。
部屋を暑いくらいにガンガン焚くという感覚のままでいた。
それが、室内温度を高くして薄着する文化の定着につながった。
家の中に寒暖の差を作らないようにし、温度差によるストレスを解放する。

セントラルヒーティングという暖房形式で、電気・ガス・灯油で暖房専用のボイラーで温水を作り、
宅内に取り回した配管を通じて各部屋へ送る。または、各部屋にストーブを設置する。
パネルヒーティングや床暖などオール電化などで全室暖房という家も増えてきている。
高気密・高断熱住宅により、南向きで日差しがあれば昼間は暖房をつけていなくても平気なくらい。

北欧やカナダなどの高緯度・寒冷地域と同様、とくに、戸建の場合一度冷え切ってしまうと暖かくなるまで
時間を要することもある。 暖房に必要なエネルギーについては、外気と室内の温度差と、その温度差を維持している時間に概ね比例する。
短時間の外出や寒い晩は設定温度低くして付けたまま寝ることもあるだろう。

アパートでもRC造のところが多い。RC造の賃貸物件比率は都道府県別で、北海道は、東京、大阪に次いで3位。
ちなみに、アパートでも、一軒家でも1階が車庫になっていて、2・3階が木造という作りもある。
鉄筋マンションの場合は気密性が高く、暖めた室内の温度が外に逃げにくくなる。