2016年12月に24hで54cmを観測した道央圏大雪も、
北海道の南岸を通る低気圧により、この時期としてはハンパない超ドカ雪に2度見舞われた。
道央を中心に交通網がかなり乱れ、札幌圏を中心に列車が運休し、北海道の空の玄関である新千歳空港でも、
全発着便の約6割が欠航になるなどしていた。地下鉄は通常運行だが、除雪が追い付かず駅にいくまでに一苦労となった。
市電は、除雪作業が降雪に追いつかず終日運休となった。軌道上を埋めて固まってしまったため、
立ち往生して、除雪を断念せざるを得なかった。

札幌圏でまとまった雪になりやすい3つの条件が重なってしまった。
北海道の南岸を通る低気圧が湿った空気が送り込んだ。また、北からは1月上旬並の強い寒気が日本海に流れ込み、
海面との温度差で雪雲が発達して、さらに、千島列島の低気圧が長時間同じ場所に居座り、
北風がどんどん札幌〜苫小牧へまっすぐ吹き込むパターンになった。

札幌岳や手稲山などの山のラインと増毛山地のラインにちょうど挟まれる場所に石狩平野があり、
日本海で発達した雪雲が日本海からまっすぐ南下し、さらに低気圧の湿った空気も流れ込み、低気圧が千島で停滞して
常時北風を送り込むという稀なケース。

しかも、0℃台の気温で、関東などで積雪するような湿った雪が一気に大量に降っていた。
雪が解けることで、周囲の空気から熱を奪うため、周囲の空気が冷やされた結果、周囲の空気が氷点下となり雪が解けない。