米南部国境の不法入国、3月は15年ぶり高水準
https://jp.wsj.com/articles/migrant-arrests-at-u-s-southern-border-reach-15-year-high-11617407493

 米南部国境を越えて不法入国し、国境警備隊に身柄を拘束された移民の数は、
3月に17万人余りとなり、月間で15年ぶりの高水準となった。
事情に詳しい関係者が明らかにした。

 拘束された移民の数は2月の約9万7000人から大幅に増加しており、
国境の管理に取り組むバイデン政権にとって、
すでに停滞している物流や政治的な課題をさらに悪化させている。

 移民の数は、独身男性、幼い子供を連れた家族、同伴者のいない未成年者など、
多岐にわたって急増しており、政府の大きな問題となっている。
3月の拘束者数は米紙ワシントンポストが最初に報じた。

 バイデン政権は、国境でのトランプ前政権の公衆衛生政策を継続しており、
警備隊には国境を越えて身柄を拘束した移民を正式に逮捕することなく
即座に送り返すことが認められている。
これにより移民が難民施設で保護を求める機会も失われているという。

 この政策によって、移民は国境警備隊の目を逃れて気づかれずに入国しようと、
何度も国境越えを試みるようになり、3月の単身の成人の身柄拘束は約9万9000人となった。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は3月のリポートで、
米税関・国境警備局(CBP)の推計によると、
7日間当たり約6500人の単身の成人が国境警備隊の捜査を逃れていると伝えた。