まさかの「ガースーです」、菅政権支持率低下の必然 口先だけの「勝負の3週間」、惨敗は当たり前
2020.12.15(火)筆坂 秀世

「ガースーです」などとふざけている場合か

12月11日、ネット番組のニコニコ生放送に出演した菅首相がいきなり冒頭で、
へらへら笑いながら「ガースーです」と言ったのには、「ふざけた奴だな」と怒り心頭に発した。
今年、ほぼ1年間、新型コロナによって多くの企業が倒産し、多くの人々が職を失い、学校も行けなくなり、
国民は心身共に疲弊しきっている。
なかでも医療関係者は、政府の無策によって塗炭の苦しみにあえいでいる。
今この瞬間にも患者の命を救うために、自らも恐怖を感じながら懸命な治療を続けている医師、看護師がいる。
菅首相は、どうしてこの医療関係者や失業者、自殺者の前でへらへら笑いながら「ガースーです」などと言えるのか。


政府の分科会も、医療関係者も、ほとんどの人がGo Toトラベルを一度中断せよと提言していた。
しかし菅首相は、この放送で「移動では感染しないという提言もいただいていた」と語っていた。本当に愚かとしか言いようがない。
ただ移動したからといって感染することはないだろう。少なくともリスクは低い。毎日の通勤・通学を見れば分かる。
問題は、移動した後のことだ。宿泊施設に泊まり、飲食を行い、観光地に出かけ多くの人と接触する。
これが感染を拡大させたのだ。
だったら大阪市と札幌市をなぜGo Toトラベルから除外したのか。
東京都の65歳以上の高齢者や基礎疾患持ちの人の自粛を呼びかけたのか。まったく首尾一貫していないのだ。
そもそもあんなにゆるいニコニコ生放送で身内のようなジャーナリストや
「ガースー」にバカウケするようなフリーアナウンサーに語るのではなく、
自ら発信し、記者のどんな質問にも答える姿勢を示すべきである。安倍前首相もそうだったが、あまりにも発信が少なすぎる。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63260?page=3