福島汚染水の情報不足 月城原発の海洋放出との比較は「無理」=韓国外交部 2020.12.07 16:16

【ソウル聯合ニュース】韓国の外交部当局者は7日、記者団に海洋放出が取り沙汰される
東京電力福島第1原発の処理済み汚染水(日本政府の名称は「処理水」)について、
「基本的に持っている日本の(汚染水に関する)情報は安全かどうかを判断するためには
少なすぎる」として、情報を入手するため日本政府と協議していると明らかにした。

 同当局者は「日本政府や国際原子力機関(IAEA)、周辺国と接触しながら日本政府には
どのような方式で処理するか、計画がしっかり履行されるかに関する情報共有を要請している」と述べた。
 また、「(汚染水の処理方法が)決まれば(有害性などの)検証方式についていろいろな主体と
議論する」と強調した。ただ、検証のための専門家グループの構成は基本的に日本が担うもようだ。

 汚染水の処理方法と時期は決まっていないが、現段階では海洋放出が有力とされる。
日本政府は多核種除去設備(ALPS)で浄化した「処理水」を原発敷地内のタンクに保管しているが、
2022年ごろには満杯になる見通しで、海に放出する方針を固めたとされる。
ただ、満杯になる時期が降水量の減少などで23年ごろになるとの見方も出ている。
海洋放出を巡っては日本国内でも賛否両論があるため、
年内を想定していた処理方法の決定が多少遅れる可能性もある。

 一方、在韓日本大使館の関係者が韓国記者団を対象にした説明会で、
「国際慣行上、すべての国が原発の過程で出る水は海洋放出している」と主張し、
韓国南東部の慶尚北道・慶州にある月城原発も海洋放出していると
反論したことについては、「無理な比較」と指摘。
福島原発の汚染水は処理方法も決まっていないため、
安全性を論じるのはまだ早いとし、「比較にならない」と述べた。

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