賛否生んだナイキのCM 出自に悩む少女描いた意図とは 守真弓、大野択生 2020年12月4日 12時00分

 アフリカ系ミックスルーツなど出自による差別を受けている子や、
いじめられている子がスポーツを通じて葛藤を乗り越える姿を描いたナイキのCMに共感が広がっている。
一方で、感情的な言葉で反発する人も。どんな意図で作られ、何を浮き彫りにしたのか。

 CMは11月28日にネットで公開された。
登場するのは、ありのままの自分を受け入れられずに悩む3人。
在日コリアンの少女が「YAMAMOTO」と書かれたユニホームに
「KIM」という文字を加えるといった変化が描かれる。
サッカー女子元日本代表の永里優季選手も登場し、
動画の最後には「いつか誰もが、ありのままに生きられる世界になるって?
 でもそんなの待っていられないよ」「動かし続ける。自分を。未来を」と呼びかける。
商品のPRではなく、ストーリー性を重視した短編だ。
3日夕までに1千万回以上再生され「こういう発信をしていて
それを支持する人が沢山(たくさん)いるだけで勇気が出てくる」などと共感の声が広がった。

 一方、ナイキジャパンの公式ツイッターには、「日本人を咎(とが)めてそんなに楽しいですか」
「(国籍の違う生徒が)仲良く通学している姿を毎日見ます」など激しい反発も。
日本に差別は存在しない、CMが日本を攻撃しているといった見解や、
不買運動を呼びかけるコメントなどが寄せられた。(以降有料記事)

ttps://www.asahi.com/articles/ASND362CMND1UCVL020.html