■中高年になって不思議なことを言い始めたり、周囲とトラブルになる人々
それまでは問題なく人生を生きて来た評判の良かった人が、中高年になってから、突然問題を起こすことがあります。おかしなことを言い始めたり、近所から苦情が来ることもあります。

たとえば、近所の人みんなが私に嫌がらせをするなどのことを言い始めます。最初に話を聞くと、本当にそんなことが起きているとも思えます。でも、よく話を聞くと、とてもそれが事実とは思えない内容を話しはじめます。たとえば、通りすがりの人も含めて全ての人が私に嫌がらせするといった話です。

本人はとても悩み苦しんで、どうにかしようとするのですが、その言動によって、かえって近隣とのトラブルにもなります。

このような場合に考えられることの一つは、認知症です。ただし、認知症だと生活の様々な面で問題が起きるでしょう。

次に考えられるのが、統合失調症や妄想性障害による妄想です。妄想型の統合失調症や妄想性障害は、中高年になってから発病することもあります。いずれにせよ、必要なのは叱責や説教、説得ではなく、治療です。

社会的な力を持った人だと、ご近所トラブルではすまない大きなトラブルを起こしている人もいるでしょう。