世論調査また外す バイデン氏勝利予測も各州接戦―米大統領選 2020年11月11日20時33分

 【ワシントン時事】バイデン前米副大統領が勝利を確実にした3日の米大統領選の
世論調査について、優位とされたクリントン元国務長官がトランプ大統領に敗北した
2016年に続き「予測を外した」との声が上がっている。
投票日直前にバイデン氏は全米の世論調査の支持率で
平均7ポイント以上引き離していたが、実際の得票率の差は3.2ポイントだった。
勝利したウィスコンシンなどで予想に反して接戦となり、フロリダは奪還できなかった。

 世論調査協会は16年の失敗に関し、トランプ氏に数多く投票した非大卒者層の声を
調査結果に反映できなかったことなどが原因と分析。その後の世論調査では
そうした点の改善に努めてきたが、「トランプ氏支持票」を再び過小評価した格好だ。

 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は10日、トランプ氏がメディアや世論調査への攻撃を
繰り返してきたことから、「トランプ支持者は世論調査により協力的でなくなっていても驚くに当たらない」と
指摘した。世論調査がトランプ氏支持層の声を反映するのが困難になっている可能性がある。

 CNBCテレビ(同)は、投票率が66%を超え120年ぶりの高水準となるとみられることも失敗の
要因になり得ると指摘する。選挙当日にトランプ氏支持者が予想より多く投票した可能性があるという。

 また、フロリダ州の出口調査によると、従来は民主党支持が多いヒスパニック票で
トランプ氏が47%を獲得。52%のバイデン氏に肉薄した。
タイムズ紙は「全国調査でもトランプ氏のヒスパニック系での強さを見落とした可能性はある」と指摘した。
トランプ氏の全米でのヒスパニック票は32%で、前回から4ポイント上昇している。
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