https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-16/QJW8SHDWLU7M01
キッシンジャー氏警告、米中修復に待ったなし−世界大戦並みのリスク
Peter Martin (News)2020年11月17日 1:25 JST

●バイデン次期政権、米中の意思疎通修復が急務−キッシンジャー氏
●新型コロナウイルスという共通の脅威、突破口になってほしい

ニクソン、フォード米政権で国家安全保障や外交政策を取り仕切ったヘンリー・キッシン
ジャー氏は、トランプ政権下でぎくしゃくした米中の意思疎通を修復することがバイデン
次期政権にとって急務になると指摘、さもなければ軍事衝突への事態悪化もあり得ると警
告した。

キッシンジャー氏(97)は16日、ブルームバーグ・ニュー・エコノミー・フォーラムでイ
ンタビューに応じ、「何らかの協力的行動の基盤を見いださない限り、世界は第1次世界
大戦並みの惨事へ転がり落ちかねない」と発言。過去に比べ昨今の軍事テクノロジーは、
こうした危機の「制御を一段と難しくしている」と指摘した。

「米中は現在、衝突へと傾斜を強めており、両国の外交は対決姿勢を強めるやり方になっ
ている」と説明。「危険なのは、言葉による応酬にとどまらない実際の軍事衝突に発展す
るような危機が起きることだ」と述べた。