https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66033140Q0A111C2FF2000/
中ロ軸に結束確認、バイデン氏の「同盟国外交」を警戒
2020/11/10 16:00 (2020/11/10 19:11更新)

【北京=羽田野主、モスクワ=石川陽平】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は10日、
オンラインで開いた上海協力機構(SCO)首脳会議に出席した。議長国を務めるロシアの
プーチン大統領と連携し、来年1月のバイデン次期米政権の発足をにらみ「内政不干渉」
の原則を強調する。

バイデン氏は「同盟国と手を組んで中国に圧力をかける」と主張しており、中国にはSCO
のメンバーと連携して米次期政権をけん制する狙いがある。バイデン氏は中国の新疆ウイ
グル自治区を巡る人権問題や香港の民主化活動への抑圧を問題にしており、習指導部にと
ってSCOが「内政不干渉」で足並みをそろえる意味は大きい。

プーチン政権もロシアについて「重大な脅威」「敵対国」と繰り返し発言してきたバイデ
ン氏が、欧州の同盟国と連携して対ロ圧力を強めることを警戒している。

その一つがロシア国内で民主化を求める反体制派勢力と、ロシアが「勢力圏」とみなして
きた旧ソ連諸国に対する米国の支援強化だ。
プーチン政権は2011年から12年にかけてロシア国内で広がった反政権運動について、バイ
デン氏が副大統領を務めていたオバマ前政権の支援を受けていたと批判してきた。ウクラ
イナでも14年、親ロ派政権を打倒した政変を米国が背後で支え、バイデン氏も強く関与し
ていたとみている。(ry