徐々に浮かび上がるバイデン勝利に至る民主党の知略
11/7(土) 12:01配信 JBpress
https://news.yahoo.co.jp/articles/c37beb08377b930b1da793d0e1ae9545d3a868e1

■ 民主党は集計結果を巡る訴訟の争点を消そうとしている

──メディアによって数字は異なりますが、選挙人の獲得数ではバイデン氏がリードしています。
一部のメディアでは、バイデン候補が過半数の選挙人獲得に近づいているという報道もあります。争点はバイデン候補がネバダとアリゾナを取るかというだと思いますが、現状はどうでしょうか。

酒井吉廣氏(以下、酒井):トランプ大統領は難しくなりましたね。ここまで来てわかったのは、現段階で問題となっている州は、横並びで話をしているだろうということです。
ウィスコンシンとミシガンで起こったことを踏まえ、残りの民主党側の全州が最後の最後まで決定を延ばし、全ての結果が出揃ったところで一斉に発表ということだと思います。
これだけの州で、ほぼ同じタイミングで同じ現象が起きる確率はかなり低い。共和党陣営はこのように見ています。

──何がそうさせているのでしょうか。

酒井:共和党が裁判に訴えるなら、民主党は裁判の問題とならないように、または裁判では簡単に決着がつかないようにするということです。これはもう選挙ではなく策略の応酬です。
人が死傷するような暴動にならないのが不思議なくらいです。

──共和党の裁判戦術はわかるのですが、民主党の戦術についてもう少し詳しく教えて下さい。

酒井:二つの考え方のうち、「裁判の問題とならないように」というのは裁判の争点を消すというものです。残り一つの州で決着がつくならばそれは明確な争点です。
しかし、例えば5つの州を問題とするならば、その場合の争点は大統領選挙全体をやり直すというようなシステムの問題としなければならなくなります。そうなると、米国の民主主義が揺らぎます。

後者の「簡単に決着がつかないようにする」というのは、米国ではたまにある話で、白黒ついた時には本来の話は終わってしまっているというような話です。
今回の例で言えば、最高裁で時間をかけている間に1月の選挙人による投票日が来てしまえば、日本でも報道されているように下院議長が大統領になるとか、
下院で各州1代表が投票するとか、新たな展開が起こる可能性があります。その間、ずっと争っていて今から2年して結果が出たのでは何の意味もありません。こういう戦術です。