https://www.bbc.com/japanese/54836422
【米大統領選2020】 トランプ陣営の法廷闘争、これまでは難航模様
2020年11月6日

米大統領選は、接戦状況で終盤の開票が進む中、共和党候補のドナルド・トランプ氏が
訴訟を連発し、選挙の結果を法廷で争おうと試みている。ただ、同氏に有利な展開には
ほとんどなっていない。投票日から2日たった5日時点での裁判の動きをまとめた。

トランプ陣営はこれまで、得票状況が自陣に不利と思われる州で、開票作業の中止を意
図して提訴を重ねている。投票や集計などで不正があったと主張しているが、信用で
きる根拠は示していない。反対に、自陣に有利な結果となるかもしれない州については、
集計の停止は求めていない。

一方、民主党候補のジョー・バイデン氏は、全ての票を集計する必要があるとしている。

また同日、ツイッターに「バイデンが最近獲得したという州は全て、投票不正と選挙
不正について、法的に争う。証拠はたっぷりある。メディアを調べてみろ。我々は勝
つ! アメリカ・ファーストだ!」と投稿した。ツイッター社はこのツイートを含め、
トランプ氏の複数のツイートに「このツイートで共有されているコンテンツの一部ま
たはすべてに異議が唱えられており、選挙や他の市民行事への参加方法について誤解
を招いている可能性があります」と警告を表示している。

投開票日以降にも開票が続くのは普通のことで、現在集計の対象になっているのは合
法的な郵便投票。投票所での投票より後に開票されているのは、一部の州で通常の手続き。

トランプ氏は数カ月前から郵便投票は不正につながると主張し、支持者に投票所へ行
くよう呼びかけていた。このため、郵便投票の多くは、パンデミック対策を重視する
バイデン氏支持者のものになると、以前から予想されていた。ニューヨーク大学のブ
レナン正義研究所による2017年調査では、アメリカで起きる不正投票の割合は0.00004%
から0.0009%だという。