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米コロナ感染止まらず、規制疲れ気温低下が原因か
By Jennifer Calfas
2020 年 10 月 16 日 09:02 JST

米国は新型コロナの傾斜を再び登り始めているようだ。10月に入り、全米の新規感染者数
が5万人を超えたのは13日で合計7日となった。
10月1日以降、毎日平均4万8000人の新規感染が報告されている。それまでの6週間は平均4
万1000人を下回って推移していたのに比べ、増加が目立つ。

疫学者や公衆衛生専門家の間では、複数の要因が背景にあるとの見解が示されている。
ウイルス感染は一段と郊外の郡や地域に広がり、これまで大きな影響を受けてこなかった
無防備な人々に達している。こうした人々はウイルスの予防的措置を講じるのではなく、
今になって状況に反応していると専門家は語る。

一部の人々は活動制限にうんざりして春先より多くのリスクにさらされているかもしれな
いとの指摘もある。予防措置を巡り、交錯する一貫性のない発信は、混乱と慢心を引き起
こした。地方自治体によっては、ビジネス向けの制限やマスク着用の義務付けを緩和して
いる。一方、大学生がキャンパスに戻り、感染の拡大を招いた面もある。さらに、涼しい
気候になって多くの米国人が屋内で過ごすようになったが、室内環境ではさらにウイルス
が感染しやすいという。

「まるで第1波が終わらずじまいのようだ」と、フロリダ大学公衆衛生大学院のマリッサ
・レビン教授は語る。「第1波の3つ目のこぶに差し掛かっているのかもしれない」