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「3」は中級以上の武士だとか素封家を上げよう。
まずまずの中級武士とみられるのは、広島藩の加藤友三郎、福井藩の岡田啓介、
加賀藩の林銑十郎と阿部信行、盛岡藩の米内光政、新庄藩の小磯国昭、
関宿藩の鈴木貫太郎、尾張藩の海部俊樹だ。
加藤高明は尾張藩の雇われ地方役人だが金持ち、浜口雄幸はいわゆる土佐の郷士だ。

地方素封家では、犬養毅、幣原喜重郎、片山哲、三木武夫、福田赳夫(養蚕農家)、
鈴木善幸(網元)、中曽根康弘(材木商)。
そして、池田勇人、竹下登、宇野宗佑は造酒家。佐藤・岸家も明治以降は造酒家だ。
菅直人はセントラル硝子常務。石橋湛山は高僧。

「2」は下級武士ないし足軽など、地方の中規模の地主など。
黒田清隆、松方正義、山本権兵衛、松方正義、山本権兵衛は薩摩。
伊藤博文、山縣有朋、田中義一、寺内正毅は長州だ。
若槻礼次郎は松江藩足軽。齋藤実は仙台藩家老である水沢領主の家来。
高橋是清は幕府絵師の子で仙台藩足軽の養子。清浦奎吾は僧。
大平正芳は素封家と言うほどでない農家。
野田佳彦は自衛官の子だが早稲田大学にさほど苦労せずに進学している。

このうち、薩摩や長州の関係者の何人かは、生まれた環境からいえば
「1」でもいいのだが、薩摩や長州に生まれた幸運もあるから「2」にしておく。
伊藤博文など、父親は農民だが、中間という足軽より下の士族の養子になり、
その中間が足軽になったので、伊藤は足軽からスタートでき、
さらに、松下村塾に入ったのであとはとんとん拍子である。