F35、三沢以外も配備検討 北海道〜九州の戦闘機基地―防衛省予算 2020年10月05日07時12分

 防衛省は2021年度予算の概算要求で、新たに4機の最新鋭ステルス戦闘機F35A型の
取得費(計402億円)を計上した。25年度に調達予定。
F35は航空自衛隊三沢基地(青森県)に配備されているが、4機は別基地への配備を検討する。

 防衛省は「F35の取得数が増えれば、三沢以外で戦闘機を運用している基地に
配備される可能性がある。地元了解が必要で、具体的な配備先は決まっていない」としている。
 三沢基地のF35Aは現在17機配備され、来春には約20機になる。
運用試験を終え次第、緊急発進(スクランブル)などの任務が付与される。
同省はF35を最終的に計147機調達する方針で、将来的には千歳基地(北海道)、
小松基地(石川県)などの近代化改修できないF15戦闘機と入れ替わる見込み。
 中国機へのスクランブル任務が頻発している那覇基地(沖縄県)には、
能力向上型のF15を継続して配備する見通しだ。

 概算要求では、20年度に続いて短距離離陸・垂直着陸能力を持つF35B型の取得も要求。
B型は24年度にも配備される。「空母化」の改修を受ける
海上自衛隊のいずも型護衛艦の艦載機としても運用される。
 F35Bは離島防衛や、広大な空域が広がる太平洋側での運用を想定。
配備先は、2隻のいずも型護衛艦のうち、「かが」の拠点である
海自の呉基地(広島県)に近い空自の新田原基地(宮崎県)などが有力視される。

 空母化に伴う「かが」の改修費(231億円)も盛り込んだ。
発着艦するF35Bエンジンの排気熱に耐えられるよう飛行甲板を耐熱塗装し、
乱気流が発生しないよう艦首の形状を四角形に変更する。
空母化されるもう1隻の「いずも」(神奈川県・横須賀基地)も段階的に改修する。
ttps://www.jiji.com/jc/article?k=2020100400251

空自戦闘機基地といずも型護衛艦の海自基地
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