無症状患者からは0.3%
奥田 弘美 : 産業医 東洋経済オンライン 2020/09/20 6:10

新型コロナウィルス感染症対策において隔離が徹底されている理由は、「無症状者からも感染させることがある」という従来からの知見にあると推測されます。
ところが、これについては最近、「無症状者からの感染は非常に稀である」という研究結果が、Ananals of Internal Medicineという権威ある学会誌に発表され注目を集めています。
(原文:Contact Settings and Risk for Transmission in 3410 Close Contacts of Patients With COVID-19 in Guangzhou, China)

この研究は中国広州での新型コロナウィルス初感染者391人とその濃厚接触者3410人を2020年1月6日から3月6日まで追跡した大規模な調査結果を論文にまとめたものです。

結果は「3410人の濃厚接触者のうち、127人(3.7%)が2次感染し、初感染患者の重症度が増すにつれて2次感染率は高くなった。
無症状患者からは0.3%、軽症患者からは3.3%、中等症患者からは5.6%、重症患者からは6.2%の感染率であった」というものでした。