菅氏、地方票で過半数上回る勢い 石破氏、予想外の伸び悩み 岸田氏は苦戦
ttps://mainichi.jp/articles/20200909/k00/00m/010/252000c
毎日新聞は14日に自民党総裁選が投開票されるのを前に、各都道府県連幹部や国会議員を取材して、
47都道府県連に3票ずつ割り当てられた地方票141票の動向を探った。

菅義偉官房長官(71)が地方票の過半数(71票以上)を確保して80票を超える勢いで、党内5派閥の支持が
固い国会議員票と合わせて新総裁に選出される流れが強まっている。

石破茂元幹事長(63)は30票弱、岸田文雄政調会長(63)は10票あまりを確保した模様だ。

総裁選は、議員票394票と地方票の計535票で争われる。44都府県連が、3票の行方を決めるために
党員に郵送投票を求める「予備選」を実施。うち36府県(未定だった福井、福島、香川3県を含む)が
得票数に応じて3票を割り振る「ドント方式」を採用し、7都県(未定だった山口県含む)が最多得票者が
3票全てを得る「総取り方式」を採用した。菅氏の出身地の秋田は予備選を行わずに菅氏に全3票を投じる方針。
北海道と新潟は「意向調査」「アンケート」を経て幹部が投票先を協議する。

菅氏は「総取り方式」の7都県全てで優勢で、この7都県だけで21票を確保しそうだ。
地元・神奈川や、菅氏支持の流れを作った二階俊博幹事長の地元・和歌山、
安倍晋三首相の地元・山口などが含まれる。

菅氏はドント方式の36府県でも多くで優位に立っている。
3票を巡るドント方式で「2票」を獲得するには過半数の獲得で済むため、菅氏に
地方票が集まりやすい構図となっている。

3票独占には次点の3倍超を獲得する必要がある。
石破氏は地元・鳥取がドント方式だが、2018年総裁選での県内の党員得票率が95%に達しており、
陣営は鳥取での3票獲得に自信を見せる。岸田陣営もドント方式の地元・広島での3票獲得を
目指している。【まとめ・佐藤慶】