https://jp.wsj.com/articles/SB12482633762737494654104587010980511646656
トランプ氏の迷走、見えない再選への決定打
一貫した戦略で勝利した前回の選挙戦は再現できないまま
By Michael C. Bender and Julie Bykowicz 2020 年 10 月 2 日 10:06 JST

【クリーブランド】ドナルド・トランプ米大統領はここ半年、世論調査で常にリードを許
している民主党のジョー・バイデン大統領候補に打撃を与える明確な決まり文句を探って
きた。だが、投票日まであと5週間足らずとなった今でも、その答えは見つかっていない。

トランプ氏は9月29日に行われた大統領選の初回テレビ討論会で、これまで自身や陣営が繰
り返し使っていた攻撃の材料をほぼ総動員する形で、バイデン氏を攻め立てた。トランプ
氏のこうしたパフォーマンスは、前回2016年に同氏が見せた一貫した、説得力ある選挙戦
を再現できずにいることを如実に物語っている。選挙戦略を担当する共和党関係者らはこう
指摘する。

今年の米大統領選の特徴は、世論調査の結果がほぼ動かないことだ。新型コロナウイルス
のパンデミック(世界的大流行)、リセッション(景気後退)、人種差別への抗議デモと
問題が次々に発生する激動の年であるにもかかわらず、公表されている調査結果では、バ
イデン氏がトランプ氏に対して安定したリードを維持している。数日中に公表される最新
の世論調査は、初回のテレビ討論会がこの構図に変化を与えたのか、手掛かりを提供しそ
うだ。(ry