バイデン氏はなぜハリス議員を副大統領候補に選んだのか
2020.08.12 Wed posted at 18:06 JST
https://www.cnn.co.jp/usa/35158068.html

(CNN) ジョー・バイデン氏は84日後、米大統領選に勝利すると考えている。

それが、副大統領候補としてカマラ・ハリス上院議員を選出したと発表した
東部時間午後4時直後にバイデン氏から送られた明白なメッセージだった。

ハリス氏は今年初めの民主党内での大統領選の候補者指名争いに出馬したものの
成功しなかったが、何カ月もの間、バイデン氏の副大統領候補として
先頭を走っていた。それは、実に理にかなっていた。

ハリス氏は自身が出馬した2020年大統領選の指名候補争いのおかげで
全国規模の厳しい目にさらされていた。

ハリス氏は、カリフォルニア州司法長官を経験したほか、
2017年からは上院議員を務めており、政府での経験がある。

ハリス氏は55歳で、より若い世代の指導層を代表している。
バイデン氏は2021年の大統領就任時には78歳となるが、
こうしたことが選択の際の大きな要素となると述べていた。

ハリス氏は歴史的な選択であり、主要政党の全国規模での候補者リストでは、
アフリカ系および南アジア系の女性としては初の選出となる。

ハリス氏はカリフォルニア州選出で、同州は民主党の投票者と民主党の寄付者が数多くいる。

ハリス氏は、黒人男性のジョージ・フロイドさんが5月に死亡し、
その後全国規模の抗議デモが起きたことを受けて、
人種問題と警察改革の必要性について積極的に発言している。

これほど多くのチェックマークが入る、バイデン氏の副大統領候補は誰もいなかった。

今回の選択からわかるのは、バイデン氏とバイデン氏の選挙陣営が
より予想しにくい候補者の選出をする必要性を感じなかったということだ。
彼らはハリス氏の選出が大きな注目を集めることを知っていると同時に
多くの人々がそうするだろう予測していた。
ハリス氏を選択したという歴史的な意味合いにもかかわらず、
バイデン氏とその顧問は、ハリス氏の選出が一部からは驚くにあたらないと
指摘される可能性があることもわかっていた。

しかし、ある人にとって「驚くにあたらない」ことは別の人にとって「安全」を意味する。
まさしくハリス氏がそれで、バイデン氏が必要と考えているものでもあった。