離島防衛の解答なるか 開発進む「島しょ防衛高速滑空弾」
https://trafficnews.jp/post/91596
なかでも、問題となるのは離島間の「距離」です。たとえば、自衛隊の駐屯地や基地が整備されている沖縄本島から宮古島までの距離はおよそ300km、
石垣島まではおよそ400km、そして尖閣諸島まではおよそ430kmも離れています。
距離が離れていれば当然、部隊の移動に時間もかかり、どこかの国が離島に侵攻してきた場合の素早い対処が難しくなってしまいます。
距離が離れていると、自衛隊が保有する既存の火砲では敵の陣地が射程範囲外になってしまうという問題も浮上してきます。
12式地対艦誘導弾。射程は約200kmと見られている

【中国軍事情勢】中国が新型艦に配備した「暗殺者の戦棍」 対地巡航ミサイル「長剣10」の能力とは
2020.2.6 08:00
https://www.sankei.com/world/news/200206/wor2002060002-n1.html
CJ10は南昌に搭載されている艦艇からの発射型のほか、潜水艦発射型や爆撃機H6Kに搭載される空中発射型、装輪式の陸上発射型もある。
台湾の空軍司令部発行の学術誌「空軍学術」の昨年12月号の論文によると、射程は1500〜2000キロで、飛行速度は音速(マッハ)0・67、命中精度を表す半数必中径は10〜20メートル。
長さ8・3メートル、重量2500キロと、米軍の「トマホーク」(長さ5・5メートル、重量1200キロ)と比べると大型だが、射程や精度はトマホークに近いようだ。

台湾の国防部(国防省に相当)発行の学術誌「国防雑誌」の02年8月号の論文によると、中国が巡航ミサイルに関心を持ち始めたのは、1970年代、米軍が開発に成功した時期にさかのぼる。
中国は80年代末期までに、巡航ミサイルの誘導に必要な地形等高線照合技術(TERCOM)や小型ジェットエンジンの開発に成功。
91年の湾岸戦争で米軍のトマホークの威力を知り、重点開発兵器に位置付けた。
ただ、当時は老朽機が多い空軍で高価で時間がかかる新型機への更新を補う役割として、敵の防空施設や滑走路などの攻撃用として期待されていたという。

巡航ミサイルの特徴は、地形を迂回(うかい)して目的に到達できる上、命中精度が高いため、山岳地の裏側の格納庫入り口など弾道ミサイルが届きにくい場所も攻撃できる点にある。
同じ程度の射程なら、弾道ミサイルの費用が1発当たり200〜300万ドルなのに対し、巡航ミサイルは100〜150万ドルで済むという。
CJ10は核弾頭が搭載可能なほか、通常弾頭や電子機器を麻痺(まひ)させる電磁パルス弾、電線をショートさせる炭素繊維や、子弾をまき散らして滑走路を破壊する弾頭などを搭載できるとみられている。

巡航ミサイルは軽量化のために外殻が13〜15ミリと薄いため、機関砲などで撃墜できる。コソボ紛争では対空砲火で約240発の巡航ミサイルが撃墜されており、中国軍の防空部隊は実際、巡航ミサイルの撃墜訓練をしているという。
台湾空軍の論文は、このほか、地形照合を妨害する煙幕や、衛星測位システムの電波妨害なども消極的な防御方法として検討すべきだとしている。