消化器の老化
公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/koureisha-shokuji/taberu-nouryoku.html
胃は、加齢によって粘膜が萎縮することで、胃酸分泌が低下し、病原体への抵抗力が低下します。鉄やビタミン吸収能力も落ちてしまいます。
小腸は、加齢による影響を受けにくい臓器とされてはいるものの、やはり消化液を分泌する能力が低下し、消化吸収が悪くなります。
大腸は、蠕動運動の低下や、肛門括約筋の収縮力の低下、腹圧の低下などが起こります。これらの様々な要因によって、便秘がちとなることが多いようです。
特別養護老人ホームに入居している高齢者の35.9%が毎日下剤を使用しているというデータもあります

厚労省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042643.pdf
日本には「高齢による衰弱」、いわゆる「老衰」という言葉があり、一般的には“年をとって心身が衰えること”を意味しており、
生物学的・医学的には“老化に伴って個体を形成する細胞や組織の機能の低下、恒常性の維持が困難になることが原因”とされる。
この中身はまさしくフレイルティの概念と同じである。フレイルティは要介護状態に至る前段階として捉えることができ、
介護予防との関連性が高い状態と言える。実際、後期高齢者の要介護状態に至る原因は脳卒中のような疾病よりも「高齢による衰弱」を要因とする割合が高くなる。

実際、高齢者では健康維持のために必要な十分なたんぱく質摂取ができていないとの事実も報告されている
少なくとも毎食良質なたんぱく質を 25〜30 g 程度摂取しなければ骨格筋で有効なたんぱく合成が 1 日を通して維持できないない可能性がある。
毎食良質なたんぱく質を 25〜30 g 程度摂取するということは、理論上、1 日 75 g 以上のたんぱく質を摂取するということで、
例えば 60〜70 kg の体重の高齢者ではたんぱく質 1.0〜1.25/kg 体重/日以上を摂取することとなる。

2012 年に発表されたメタ・アナリシスの結果では、若年者、高齢者共に運動中にたんぱく質を補給することは筋肉量と筋力の増大を促進すると結論づけ
さらに 2013 年に発表されたレビューにおいても、高齢者に対する運動療法と栄養療法の併用が有用であると述べている