クルド難民を受け入れない日本政府 収容施設で自殺を図った当事者が語るその実態
2020/7/29 07:00 (JST) 株式会社全国新聞ネット

 社会全体で、難民問題に目を向けてほしい―。紛争や迫害を理由に故郷を追われる難民や
難民申請者が全世界で約8千万人(2019年末時点)に上る中、世界難民の日(6月20日)に合わせ、
クルド難民を支援する市民団体がオンラインでトークイベントを開催した。
欧米諸国では、多くが難民認定されているが、日本政府は1人も認定していないトルコ出身のクルド難民。
どんな人たちで、なぜ日本に逃れるのか。イベントでは、入管施設に収容され、
自殺を図るまで追いつめられた当事者のデニズさん(41)や、難民問題に20年以上携わる
大橋毅弁護士がクルド難民の実態を語った。(共同通信=泊宗之、平野雄吾)

 ▽日本に逃れるクルド人
 「安全なこの場所で奥さんと住みたいだけ。在留資格がほしい」。
デニズさんがイベントで声を振り絞りながら訴えたのは、在留資格がなく不安定な立場で暮らす現状を
何とか改善してほしいとの切実な思いだった。「税金をきちんと支払い、働きたい。それだけです」

 デニズさんはトルコ最大都市イスタンブール出身のクルド人で、07年5月に日本に逃れてきた。
反政府デモへの参加を理由に同年4月、警察に2週間拘束され、殴られるなどの暴行を受けたため
国外脱出を決意、行き先を日本にしたのはビザ(査証)が不要で、入国が容易なためだった。
08年に難民申請したが認められず、以後難民申請を繰り返す。11年に日本人女性と結婚、生活基盤は
日本で整ったが、在留資格は認められず、健康保険に入れない上、働くことさえできない。(以下略)

ttps://this.kiji.is/660356186192872545

> 大橋弁護士は、治安維持を目的に外国人を管理する入管当局が難民保護に当たること自体に
>問題があると指摘した。「入管当局が難民認定をする国はほとんどありません。
>日本でも独立した第三者機関が難民認定をするべきです」と訴えた。