傲慢判事、マスク着用を無視 「字読めるのか」と警官侮辱―ブラジル 2020年07月21日20時33分

 【サンパウロ時事】ブラジル・サンパウロ州の港湾都市サントスで、
州の裁判所判事が新型コロナウイルス対策のマスク着用令を無視した上に、
注意した警察官を「君は字を読めるのか」と侮辱し、反則切符を破り捨てる事件があった。
市は5月から公の場でのマスク着用を義務化しており、
権力をかさに着た傲慢(ごうまん)な振る舞いに怒りの声が上がっている。

 市の公開映像などによると、警察官が18日、
マスクなしで海岸を散歩していたエドゥアルド・シケイラ判事(63)を注意した。
しかし、判事は「私に着用の習慣はない。条例は法ではない」と強弁。
その場で市公安局長に電話して圧力をかけた。
それでも警察官が反則切符を切るために身分証提示を求めたところ、
「君は字を読めるのか。ならば誰にけんかを吹っかけているかよく読みなさい」と
暴言を吐き、最後は切符を破り捨てて立ち去った。

 シケイラ判事は5月にも同様の「前科」があった。
市は声明で「警察官に対する非礼や権力乱用は受け入れ難い」と批判。
判事にマスク不着用に加えてポイ捨ての罰金計250レアル(約5000円)を科した。
州裁判所も「法や行政命令を無視したり、人を侮辱したりする態度は容認できない」として、
事件の調査を決定している。
ttps://www.jiji.com/jc/article?k=2020072100677

マスク着用義務違反の反則切符を破り捨てるブラジル・サンパウロ州裁判所のシケイラ判事=
ブラジルのニュースサイトG1より
ttps://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202007/20200721at22S_p.jpg