>>551

皮肉なことに、新型コロナウイルス対策の巨額補正予算の国会審議で、安倍政権は
この制度から猛烈な逆襲を受けた。

たとえばアベノマスクのいいかげんな発注契約、持続化給付金や
GoToキャンペーン事業の中抜き疑惑などで、野党議員らが行政事業レビューを
地道に徹底的に調べあげて、証拠をあぶり出し追及した。

「年間5千にものぼるレビューシートは予算チェックのためのデータの宝庫」と
蓮舫氏は言う。これは民主党政権のレガシー(政治的功績)と言っていいだろう。

思い返せば、旧民主党の野田佳彦政権(2011〜12年)は将来世代への負担先送りを
しないことを目指した政権だった。東日本大震災の復興費用の工面でも、いまを生きる
私たち世代で負担しようと、薄く広く長期にわたって徴収する復興特別税を導入。
さらに消費税10%への増税を与野党3党で合意する離れ業までやってのけた。

かたや安倍政権は2度にわたって消費増税を延期。借金膨張を止められずにいる。
それでも日本の財政が市場の信用を決定的に失わずにすんでいるのは、民主党政権の
「遺産」のおかげでもあるのだろう。

https://www.asahi.com/articles/DA3S14549054.html