「Fukushima50」カムバック上映 佐藤浩市さんら舞台挨拶 2020.7.9 20:35

 新型コロナウイルスの感染拡大により映画館での上映が中断し、
一時、有料ストリーミング配信されていた
「Fukushima50(フクシマフィフティ)」(若松節朗(せつろう)監督)が劇場にカムバック。
東京・丸の内ピカデリーで9日、本格的な上映再開を受け、
主演の佐藤浩市さんと渡辺謙さんが舞台挨拶(あいさつ)に立った。

 「Fuku−」は平成23年3月11日に発生した東日本大震災による津波で、
制御不能となった福島第1原子力発電所内に残った作業員らの壮絶な闘いを描いた作品。
原作は門田隆将(かどた・りゅうしょう)さんのノンフィクション
「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫刊)。

 佐藤さんは「数奇というか、そういう(コロナ禍の)中、この映画はいろいろな変遷をたどって、
こうやってお客さまの前に立てるのは不思議な感じだ」と語った。

 原発事故や医療の最前線について問われた渡辺さんは「見えない敵と向き合わなければならない、
その恐怖に尽きると思う。ある種の葛藤の中で、人の命と向き合わざるを得ない。
その緊張感と恐怖との闘いが、今回の厄災(コロナ禍)にもあると思う」と話した。

 また、この日は事故当時、福島第1原発所長として本店や政府と闘った吉田昌郎さんの命日。
吉田さん役を務めた渡辺さんは「現場を大事にした所長ということを、この映画を通して
感じてもらえたら、吉田さんも喜んでくれるのではないか」と故人をしのんだ。(以下略)
ttps://www.sankei.com/entertainments/news/200709/ent2007090014-n1.html

映画「Fukushima 50(フクシマフィフティ)」で舞台あいさつする
俳優の渡辺謙さん(左)と佐藤浩市さん=9日午後、東京・有楽町(飯田英男撮影)
ttps://www.sankei.com/images/news/200709/ent2007090014-p1.jpg