全国委員会は6月、党大会の開催地をフロリダ州ジャクソンビルに変更することを決定した。
当初は南部ノースカロライナ州シャーロットでの開催を予定していたが、新型コロナ感染
対策をめぐり地元当局との間で摩擦が生じていた。

トランプ氏は今週、フロリダ州ヒルズボロビーチで資金集めのパーティーを自ら開くと報
じられている。参加者は事前に新型コロナの検査を受ける。米NBCニュースによると、チ
ケットはペアで58万600ドル(約6230万円)だ。

対照的に、バイデン氏はコロナ禍の発生以降、オンラインの「仮想」イベントで資金集め
をしており、ようやく最近になって小規模なイベントを開くようになった。

あるトランプ支持者は、陣営はバイデン氏が「資金集めの勝負に本腰を入れている」こと
を「意識」していると話す。5、6月ともに資金調達額はバイデン氏と民主党全国委員会が
トランプ氏と共和党全国委員会を上回っている。

独立系のアナリストは、フロリダの世論調査はあてにならないことも少なからずあり、
トランプ氏も(居住地をニューヨークから移して)今や地元と呼ぶ同州での支持固めにま
だ十分な時間があると指摘する。新型コロナの感染拡大に歯止めがかかり、完全に回復し
やすい若い層の感染におおむね限られる状況が続けば、なおさらだという。

南フロリダ大学の元政治学教授スーザン・マクマナス氏は、フロリダの状況を「トスアッ
プ」(五分五分)と評する。多くのトランプ支持者が本音でなく「社会的に望ましい回答」
をしたり、調査に応じなかったりするため、同州の世論調査は以前から不正確だという。

同州マイアミの共和党青年組織の代表でトランプ氏を支持するアーマンド・イバーラ氏も、
同じ受け止め方だ。「自分の感じ方を公然と話すことに対して、負の動機付けが強く働い
ている。非常に二極化した環境だ」