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[FT]トランプ氏、落とせないフロリダで「厳しい」状況
2020/7/7 14:58日本経済新聞　電子版 Financial Times

トランプ米大統領は南東部フロリダ州で「厳しい」状況になっていると、共和党関係者が
警鐘を鳴らしている。トランプ氏が再選を目指す11月の大統領選で、フロリダは勝敗を左
右する激戦州として注視されている。

投票日まで4カ月となった現在、世論調査によるとトランプ氏は全米規模で支持率が急落
している。新型コロナウイルス禍とジョージ・フロイドさんの暴行死事件後の騒乱拡大に
対し、多くの米国民がトランプ氏は適切に対応できていないと受け止めているからだ。
ほとんどの全米世論調査で、トランプ氏は民主党候補のバイデン前副大統領に2桁の差を
つけられている。

フロリダでは、そこまで差は開いていない。米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリテ
ィクス」による各種世論調査の平均で、バイデン氏のリードは5ポイントだ。
共和党関係者は、このところの新型コロナ感染者の急増とシャットダウン（活動停止）長
期化の様相が11月の得票数に悪影響を及ぼすことを危惧するようになっている。フロリダ
州保健省は、4日だけで1万1458人というこれまでで最多の新規感染者が出たと報告している。

「コロナ危機発生当初と比べて、彼の政治的地位は大幅に低下している」と指摘するのは
南フロリダ選出の元共和党下院議員で、2018年の中間選挙で民主党候補のデビー・ムカー
セル・パウエル氏に敗れたカルロス・カーベロ氏だ。「まだまだ曲折があると思うが、現
時点では大統領にとって厳しい状況だ」

フロリダ州ネープルズの共和党ストラテジストでトランプ陣営と近い関係にあるフォード
・オコーネル氏は、同州の「トレンドライン（傾向線）」は「現在（トランプ氏）支持に
なっていない」と話す。