サウジ、イスラム教の大巡礼を「大幅制限」 新型コロナ影響
2020年6月23日 13:09 発信地:リヤド/サウジアラビア

【6月23日 AFP】サウジアラビアは22日、7月下旬から始まる
イスラム教の大巡礼ハッジについて、新型コロナウイルスの流行抑制のために
今年は「大幅に制限して」行うと発表した。
すでに入国している巡礼者には礼拝を許可するという。

 ハッジはイスラム教の五行の一つであり、健康であれば一生のうち一度は行わなければ
ならない義務である。しかし、礼拝場所には数百万人もの巡礼者が押し寄せるため、
新型コロナウイルスの感染が広がる可能性が高い。

 サウジは感染増加の抑制に苦戦しており、国内の感染者数は約16万1000人に上り、
死者は1300人を超えた。

 ただし、ハッジを制限する決定は、
健康上の懸念より信仰を重視する強硬派のイスラム教徒らの反発を招く恐れがある。

 また、サウジはすでに新型コロナウイルスによる経済減速と原油安の打撃を
受けており、ハッジの制限による多大な損失も懸念されている。

https://www.afpbb.com/articles/-/3289814