前スレの昨日の記事だが再掲

国際感染症センター長がいま明かす「恐怖と焦りといら立ち」 2020年06月21日
https://friday.kodansha.co.jp/article/119166
海外メディアの袋だたきに遭って…
――ダイヤモンド・プリンセス号の対応も国際医療研究センターでされていますが、
「みんな下船させろ」などの意見がいろいろあり大変だったのでは?

実は僕は海外メディアのプレスカンファレンスに尾身茂先生(政府諮問委員会会長)や
厚労省の方と一緒に参加しているのです。そこで出る質問の、意地の悪いこと悪いこと。
もう「日本のやっていることは間違っている」あるいは「人権侵害をしている」という前提で、
その方向性に合致したコメントを取って自分の手柄として報道したい、という意図しか感じない質問が多かった。

船の中で何が起こっているのか?解決するにはどうした良いのか?と考えるのが筋だと思いますが、
そういう観点で聞いてくる記者はほとんどいませんでした。

AFPの方はすごく丁寧に聞いてくださって、私の意を汲んだ記事を書かれていましたが、
一部のメディアは酷かった。無茶苦茶でした。「間違いだ」の一点張りですから。
がんばって英語でしゃべっているのに、何を言ってもぼろくそに言われるんですよ。
メンタル的に結構きつかったです。
感染症対策ってこんなことで消耗させられるんだ、って変な勉強させられました。

――乗客をすべて収容できるリソースもないですし、その状況下で下船させてしまえば
感染が広がってしまうし、あの時の対応は適切だったのではないでしょうか?

もちろん全員を降ろして入れることのできる個室、たとえばホテルを何棟か借り上げる、
とかできれば良かったのでしょうけど、できなかったわけです。

そういう状況の中ででき得ることは、重症者やハイリスクの人を先に降ろして病院に入れ、
残りの人は船の中で経過観察をして14日間検疫後、陰性なら降ろす、という方法しかなかったと思います。
実際、ダイヤモンド・プリンセス号を下船した人に関連した二次感染はでなかったので、正解だったと思います。
もちろん、二次感染が出なかったことを海外のメディアは報じてくれませんでした…。