なぜ若者は、それでも「安倍晋三」を支持するのか
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/73403

「批判」する奴は「陰キャ」

そしてもう一点重大なのは、若者たちにとって「批判」の捉え方が、
一般的な理解とはまったく違うということだ。

先ほど、若者の目には安倍総理が「かわいいおじさん」として映っていることを指摘した。
そんな「かわいい存在」である安倍総理に対して、「あべしね」などと罵声を浴びせるような
文化人・知識人が支持する(むしろ自民党よりも若者に優しいかもしれない)
野党に、若者たちがなびかないのも無理はない。

自民党や安倍政権に批判的な中高年層(とりわけインテリとされる高学歴な人びと)にとって、
「批判すること」とは、よりよい方策や建設的な結論を導出するために必要不可欠な営みだろう
(もっともネット上では、「批判」と称してほとんど悪口や人格攻撃に終始している人も珍しくはないが)。
批判という行為自体はあくまで価値中立的であり、だれでもその権利を持っているというのが、
社会一般の常識にかなった「批判」についての理解である。

一方、若者たちはそうは考えない。
「批判ばっかりする奴はウザい」などと考えている。

これは政治に限った話ではない。
そもそも、「なにかを懸命に頑張って取り組んでいる人」に対して、
やたらに批判的な言動をとる人は、
「足を引っ張る人」「文句ばかり言う人」「和を乱す人」
――つまり、いわゆる「陰キャ」なのである。

「偉い人」なのに「かわいくて」「親しみやすい」安倍総理を、
しばしば口汚く攻撃する野党や知識人・文化人たちは、
彼らにはみな「陰キャ」で「かわいくない」ものとして映っている。