治療の場を決める〜外来と入院


病気が明らかになった場合、治療の場を外来で行うか入院で行うか決める必要がある。
治療の進歩により、以前と比較して外来で治療できることが増えてきてはいる。外来か入院かを決める一律の基準があるわけではない。
入院治療には、家庭の日常生活から離れてしまうという面があるものの、それが休養になって治療にプラスになる場合もある。医療の側から見ると、病状を詳しく知ることができ、検査や薬物治療の調整が行いやすいことが入院治療の利点である。これらのバランスを考えて、治療の場を決めます。
医療者としても、できれば外来で治療を進めたいが、入院を検討するのは次のような場合である。

・日常生活での苦痛が強いため、患者さん本人が入院しての休養を希望している。
・幻覚や妄想によって行動が影響されるため、通常の日常生活をおくることが困難。
・自分が病気であるとの認識に乏しいために、服薬や静養など治療に必要な最低限の約束を守れない。