アベノミクスを主導するリフレ派の立場からMMTとケルトン教授に異議を唱えた理由=浜田宏一(内閣官房参与)【週刊エコノミストOnline】
6/21(日) 10:11配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e769be0e1304de6088f1b426a85c4848071f568

―― MMTをどう評価するか。

浜田 財政赤字にそれほど目くじらを立てることはなく、国民生活が良くなるのならば財政支出はプラスだという議論に注目を集めた点では、MMTは社会に対して貢献している。

―― 国が借金して減税や支出を行っても、人々がいずれまた税金を取られると思えば貯蓄するので、景気刺激の効果はないとされる。

浜田 これまで、その点が強調され過ぎてきたのが問題だ。これを指摘したリカード自身も、すぐ後で「人間はそれほど利口ではない」と書いている。人々はそれほど先見性があるわけではない。
世代交代を想定した正統派の経済モデルでは、政府が借金を残す自転車操業をしたほうが国民が豊かになる場合がある。

―― 成長率より金利が低い状況は続くのか。

浜田 続いている間は、財政を拡大してもいいということだ。