また始まった。

野党、10兆円予備費に照準 「国会無視」「政権の逃げ切り」 批判強める
https://www.sankei.com/politics/news/200531/plt2005310008-n1.html

政府が令和2年度第2次補正予算案に計上した10兆円の予備費をめぐり、
野党が批判を強めている。成立すれば政府の裁量で使途を決められるだけでなく、
新型コロナウイルス対応とはいえ、過去に例のない規模だからだ。野党は「国会無視」
「批判されないよう早く政府が国会を閉じたいだけだ」などと反発しており、6月8日にも
始まる2次補正の審議で追及していく構えだ。

 「東日本大震災後(の補正)も8千億円の予備費を積んだが、桁が違いすぎる。
使い道も決められないほど(政府は)能力がないという証明だ」
 立憲民主党の枝野幸男代表は5月29日の記者会見で、旧民主党政権の経験も
踏まえつつ、10兆円の予備費計上を非難した。

 野党は28日、新型コロナ対策を話し合う政府と与野党の連絡協議会でも、議論の
半分程度をこの問題に費やし、見直しや国会への事前説明などを求めた。

 政府は2次補正の歳出総額を31・9兆円としたが、3分の1にあたる10兆円を
予備費として計上した。野党は新型コロナ対応で予備費を計上すること自体は
反対していないが、「10兆円も政府に白紙委任していいのか。財政民主主義の
観点からもおかしい」などと反発している。

 一方、与党は感染の第2波、第3波に備え「追加の現金給付などを想定している」などと
説明し、理解を求める。ただ、10兆円は通常の補正予算案の歳出総額としても
遜色ない規模だ。それだけに、野党は政府が第3次補正予算案を編成せずに
済ます狙いもあるとみている。

 政府・与党は6月17日までの今国会の会期を延長しない方針で、共産党の
志位和夫委員長は「国会をもうやりたくないという予算だ。国会を開いておけば
(予算委などで)いろんな追及もやられるのでこの予算になった」と批判している。