PCR検査を倍にすれば、接触「5割減」でも収束可能? 有料記事 嘉幡久敬 2020年5月6日 16時30分
ttps://www.asahi.com/articles/ASN557T4WN54ULBJ01C.html

> 新型コロナウイルスのPCR検査を増やすことで自宅などで隔離療養する感染者を倍増できるなら、
>国民の接触機会は、国が求める「8割減」でなく「5割減」でも、感染は早期に収まるとする計算結果を、
>九州大学の小田垣孝名誉教授(社会物理学)がまとめた。経済活動と感染拡大防止の
>両立の「かぎ」はPCR検査にあることを定量的に示したもので、議論を呼びそうだ。

> 「接触機会削減」と「検査・隔離の拡充」という二つの対策によって
>新規感染者数が10分の1に減るのにかかる日数を計算したところ、
>検査数を現状に据え置いたまま接触機会を8割削減すると23日、
>10割削減(ロックアウトに相当)でも18日かかるとした。
>一方、検査数が倍増するなら接触機会が5割減でも14日ですみ、
>検査数が4倍増なら接触機会をまったく削減しなくても8日で達成するなど、
>接触機会削減より検査・隔離の拡充の方が対策として有効であることを数値ではじき出した。

> 国は1日のPCR検査の能力を2万件まで拡充できるとしているが、実施数は最大9千件にとどまる。
>小田垣さんは「感染の兆候が一つでも表れた時点で隔離することが有効だろう。
>接触機会を減らす対策はひとえに市民生活と経済を犠牲にする一方、
>検査と隔離のしくみの構築は政府の責任。その努力をせずに8割削減ばかりを強調するなら、
>それは国の責任放棄に等しい」と指摘している。