新型コロナ、最悪のシナリオに今こそ備えよ−フェルドマン
5/8(金) 14:08配信Bloomberg
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200508-14533284-bloom_cn-bus_all

最も恐ろしいシナリオは簡単に見過ごされてしまう。つまり、特効薬は出てこないというシナリオだ。
この状況は十分に想定可能であり、新型コロナ感染症(COVID19)に有効なワクチンや画期的な治療法が見つからず、
検査と接触者追跡の組み合わせも感染封じ込めには力不足で、集団免疫を獲得するとしても、それは世界で数百万人の死者が出てからということになる。

約90種のワクチンが研究され、一部で臨床試験が行われているのは励みになる。数が多ければ一つぐらいは成功するとわれわれは考えがちだ。
しかし、非常に低い確率のものを幾ら多く集めたところで、高い確率で一つが成功するとは限らない。

われわれはワクチンがあと1年半は手に入らないというのを非常に多く聞かされてきたため、
1年半後には手に入るようになるという全く別のメッセージに混同し始めたようだ。

通常、他の全てのシナリオが議論された時に話題は集団免疫に移る。
しかし、前出のバーグストローム氏が数週間前から主張しているように、集団感染は現実的には人口の大部分がウイルスに感染していることを意味する。
実際の致死率にもよるが、それは世界中で数百万人もの死者が出る可能性があることを意味する。

この恐ろしいシナリオにどう対応すべきか、今まさに考え始めるべき時が訪れている。闘いに敗れたら世界はどうなるかと聞くのは敗北主義ではない。現実主義だ。