WHOの緊急事態宣言から3か月 事務局長は適切な対応強調 2020年4月30日 5時34分

新型コロナウイルスの感染について、WHO=世界保健機関が
「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言してから30日で3か月になります。
WHOは感染の拡大を防げなかったという批判があるのに対して、
テドロス事務局長は適切に対応してきたと強調しました。

WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言してから30日で3か月になりますが、
WHOに対しては事態を過小評価して、感染の拡大を防げなかったという批判も出ています。

これに対して、WHOのテドロス事務局長は29日、スイスのジュネーブの本部で開いた定例記者会見で、
中国から湖北省武漢で原因不明の肺炎患者が相次いで見つかっていると報告を受けた
去年12月31日以降、翌日の1月1日には中国当局にさらなる情報提供を求めたことや、
2日には世界70か国以上、260以上の研究機関に情報提供したことなどを時系列で説明しました。

そして1月30日には、中国国外で確認された感染者数は82人で、死者は1人もいない中でも、
「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したことを挙げ、「世界に注意を促すため、
WHOは当初から迅速に、そして断固として行動してきた」と述べ、適切に対応してきたと強調しました。

このほか危機対応を統括するライアン氏は「検査キットを各国に行き渡らせることは重大な問題だ。
最近ではアフリカの51か国に検査キットを届け終え、今後数週間で世界のおよそ140か国で
検査を充実させる」と述べ、発展途上国を中心に検査態勢を強化していく考えを示しました。

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