駐豪中国大使、ウイルスめぐる独立調査要求で経済的ボイコットを警告
2020年4月27日 20:34 発信地:シドニー/オーストラリア [ オーストラリア アジア・オセアニア ]

【4月27日 AFP】駐オーストラリア中国大使は、23日付の豪経済紙に掲載されたインタビューで、
新型コロナウイルスの感染拡大への調査を要求することは、
豪州産ワインや同国への旅行のボイコットにつながりかねないと警告した。

 オーストラリアは米国と共に、新型ウイルスの流行が、中国中部における局所的な流行から、
20万人以上の死者、数十億人に対する外出制限、経済への大打撃をもたらした
世界的な大流行へと変化したのかについて、徹底的な調査を要求している。

 成競業(Cheng Jingye)大使は、感染拡大の発端について
独立調査を強く求めることは「危険」だと、露骨に近い警告を発した。

 成大使は経済紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(Australian Financial Review)が行った
インタビューの中で、「中国国民は、オーストラリアが今行っていることに
失望し、動揺し、落胆している」と発言。

「もしこのムードがさらに悪くなれば、
『中国に対してそこまで友好的でない国に、なぜ行かなければならないのだろう」と
人々が思うようになる。観光客が考え直すかもしれないということだ」と述べた。
「それを決めるのは国民だ。もしかしたら、一般市民が『どうしてオーストラリアのワインを
飲まなければいけない? オーストラリアの牛肉を食べないといけない?』と言うかもしれない」

 さらに成氏は、新型ウイルスの大流行に伴う渡航制限で危惧される、
豪大学の主要な収入源である中国人学生の流れにも言及。
「学生らの親も、友好的でないどころか敵対的ですらあると分かったこの場所は、
子どもたちを送るのに最善なところなのだろうかと、自問する可能性もある」と脅した。(c)AFP

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