駐日中国大使の奇妙な主張
4/28(火) 23:01配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200428-00010001-jindepth-int

読売新聞が掲載したのは日本駐在の中国大使の孔鉉佑氏の寄稿だった。
「助け合って難局を乗り切ろう」という見出しだが、主体は中国政府のコロナウイルス感染への対応は一貫して正しかったとする主張だった。

その内容には以下のような記述があった。
「感染が勃発すると、中国政府はオープン・透明、責任ある態度で、いち早く情報を公表し、進んで世界保健機関(WHO)や関係諸国と予防・抑制と治療の経験を共有した」

永田氏が指摘する「武漢の医師」とは、李文亮医師のことである。武漢の病院で働いていて、
コロナウイルス感染患者の多発についてインターネットで最初に警鐘を発した李医師は当局に弾圧され、沈黙を命じられて、処罰を受けた。
その後、まもなくコロナウイルスに感染して亡くなった34歳の中国人男性だった。

孔大使の主張にはこの種の事実はツユほども示唆していない。李医師の身に起きたこと一点だけをみても、
中国政府の対応は「オープン・透明、責任ある態度」とはおよそ異なる実態だったことが明白となる。

この日の読売新聞の注意深い読者ならば、永田氏の解説からこうした側面にも思いを馳せて、駐日中国大使の主張の奇妙さに気がついたはずである。