そもそも、1月下旬には数人でとどまっていたフランスの感染者数が目立ち始めたのは、2月26日前後のことだ。ちょうどこの頃はパリの学校のバカンス明けで、海外の
あちこちに旅行していたフランス人が徐々に舞い戻って来ていた時期だ。
その5日前くらいからイタリアではどんどん感染者数がうなぎのぼりになっていったことを受け、「イタリアの北部ロンバルディアとヴェネト帰りの家族は14日間家から出ないように」
という通達がフランス中の学校から各家庭にメールで届いていた。
夫と「バカンス明けから子どもを学校や保育園に通わせるか」という話をしたが、最初から「家にいさせる」という意見で一致した。フランスではまだまだ危機感も薄く、
街の様子からは人々がどう思っているのか、あまり推し量れない時期だった。
それでも我が家の「ロックダウン」の背中を押してやまなかったのは、北イタリア帰りの隣人の存在だった。
彼らがイタリアとフランスのカップルで、バカンスのたびにイタリアに行くことは知っていた。その陽気なママ友の彼女から、バカンス中の2月27日くらいにメールが届いた。
「イタリア帰りの子どもに対する学校の措置を教えてほしい」という内容だった
彼女の子どもはクラスは違えど、私の娘と同じ学校だ。聞けば今はイタリアの
ロンバルディアとヴェネトに挟まれた地域にいるという。「だから大丈夫だ、
学校に行かせる」と彼女は言った。しかし私にとっては、感染地域に挟まれている地域が何故かスルーであることほど、
怖いものはないという印象を受けた。そのころ、両州から住民が出られないような制御がされていたか記憶が定かではないが、せっかくのバカンス中だ。
彼女たちはロンバルディア州のミラノには立ち寄った可能性がある、と私はふんでいた。なぜなら彼女の口癖は「ミラノは最高」だからだ。
(略)バカンスばかりのフランスでは、4月3日、またしてもイースターのバカンスが始まり、
晴天に抵抗しきれない人たちが外に出始めたとニュースが取り上げている。政府は先手を打ち、
警察による取り締まりをさらに強化した。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/71638?page=4
この調子だと来週にはドカァァァァン!だなあ